真夜中の徘徊師 [今日のおとめちゃん]

実は、ゆうべ事件があったのだった。

22時50分、ばーちゃんの不在が発覚。
2時間前に寝かしつけた時は、一人では歩けない状態で、昼間病院に行った時も、おんぶして出かけたくらいだったので、すっかり油断していたのである。
手分けして、近所を探索。
大騒ぎ。

妹が、家からは遠い(徒歩10分くらい)ほうの商店街の入口に止まっていた救急車の中に、ばーちゃんを発見した。
紙おむつに、靴を履いただけの姿(!!)で、転倒していたところを、目の前の焼鳥屋の客が見つけて、通報してくれたものらしい。
23時10分。警察の事情聴取をおえた妹と合流。とりあえず妹には、救急車乗って、付き添ってもらい、私は自宅へ。
妹が連絡をとっていた、近所のいとこが駆け付けてくれており、茶なんか飲んだりして1時間ばかり待機。
どうせ検査にそれくらいかかるし。と、すっかり救急搬送慣れしている我が家ではある。
いとこの帰宅後、保険証、お金、とめの服と替えのリハビリパンツ、妹の上着を準備。
ちなみに、妹は風呂あがりで、寝巻のスウェット姿であった。
病院の待合室で待つ彼女は、本人が入院患者のようで笑えたが、だいたい救急車にお世話になるときはそんな感じで、服装も油断していることが多い。
私も前に慌てて救急病院に付き添ったまでは良かったけれど、寒い雨の夜のことで、風邪をひいて大変だったことがある。病院の中はあったかくても、外はそうとは限らないのでね。
けっこう盲点なんだけど、まあ、それはそれとして。

ほどなく出た検査結果はといえば・・・。
とめちゃん、全っ然、大丈夫なのであった。
骨に異常なく、脳内出血等の形跡もなし。
一方、左顔部の腫れは顕著で、顔の形は変形している。
左側に転倒したらしく、左膝にあざ。左肘の表皮損壊。左手首の内出血も目立つ。
つまり、派手な見た目のわりに、大きな怪我もなく。
ぜーんぜんダイジョーブなのだった。

今月入ったあたりから、まともに歩けなかったので、
「もう徘徊師のあだ名は返上だねー」
なんて話をしていた矢先のことである。
ぜーんぜん徘徊するじゃん。
キイーッ!
処置室で看護士に消毒をしてもらいながら、徘徊も転倒もすっかり忘れて、ケロリとしているばーちゃん。
キイーッ!

とめは本格的にボケているので、怒っても仕方ないんだけど、なんなんだよーって思っちゃうのはしょうがない。
それに、徘徊する人って、そういう時だけは歩けるようになれるって言うけど、本当なんだなーって、妙に感心したり。

だいたい、目撃者はいないから、わからないけど、転んだときに、頭も打っているはずなんである。
それも、左目が腫れ上がって開かなくなっちゃってるくらいなんだから、結構したたか打っちゃっているはずなんである。
ありえない。
っつーか、転ぶセンスが良すぎる。
そう、私たちが救急搬送慣れする程度には、とめも転倒慣れしているのであった。

翌日の今日は、とめちゃんはすっかり元気。
むしろ、呂律も少しまわるようになってるし、咀嚼&嚥下もできるようになった。
頭を打って、ちょっぴり覚醒したみたいだ。

それにひきかえ、2時過ぎまで病院にいた家族のほうが睡眠不足の青色吐息。
へんなのー。

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